FXにちょっと慣れてきた人。
初心者にちょっと毛が生えたレベルの人。
こうした人たちが必ずと言っていいほど陥ってしまう思考のワナがあります。
私もかつては「凄いことに気がついたぞ! これで絶対儲かる! オレって天才じゃん!」などと喜んでいました。
たぶん、ほとんど皆が皆、このような間違った考え方に陥ることでしょう。
よくある間違った考え・その1
「チャートは上下動を繰り返してるので、含み損になってもずっと耐えてホールドしてれば、いつか必ず戻ってくる」
贈る言葉・その1
たしかに、超ロングな目(数十年単位)で見れば、いつかは戻ってくる可能性がゼロとは言い切れません。でもそうなる前に、証拠金維持率が強制ロスカットラインに達し、あなたはポジションをホールドし続けることが出来なくなり、破産するでしょう。
ちなみにドル円は過去360円だった時代がありました。
あの頃ドル円をロングした人が、もし今でも「いつか絶対に戻るはずだ」と言ってホールドし続けているとしたら、あなたはどう思いますか?
たぶん、「こいつバカだ」と思うことでしょう。
よくある間違った考え・その2
「資金さえたくさんあれば、私だって絶対勝てるのに!」
贈る言葉・その2
100万円を200万円に増やせない人は、1億円を2億円にすることもできません。
また、資金が100万円のときに含み損1万円時点での損切りがすばやく出来ない人は、1億円の資金で100万円の損切りができません。
上記の言ってる意味がわからない方は、算数の勉強をしてください。
よくある間違った考え・その3
「専業トレーダーにさえなれれば、たくさんトレードして勝てる!」
贈る言葉・その3
必ずしもたくさん時間をかけたり、たくさんトレードをしたからと言って勝てるとは限りません。
むしろトレード回数が増えれば増えるほど、当然スプレッド・コストもかさんできますから、もし損大利小なトレードだと相当に収益を圧迫されます。
初心者のうちは、むしろ兼業トレードくらいがちょうどいいと思います。
やらないほうがいい場合もある
「下手な考え休むに似たり」という慣用句があります。
たくさんトレードした挙句に負けて損失を増やすくらいなら、全然やらないほうがまだマシです。
たとえばトレード成績が
(A)100戦82勝、でも損益がマイナス50万円
と、
(B)0戦0勝、損益がプラマイ0円
・・・どっちがいいと思いますか?
結果だけ見れば、トレードしてないほうが相対的に資産が多いでしょう。
こう言うと、「いや、でもトレードをやってれば大儲けしてた可能性だってあるじゃないか!」という反論があるかと思います。
しかし以前の記事でも書きましたように、大数の法則で長期的に見れば、有利なエッジを持たずに「なんとなく」トレードしてる人の大半は、最終的にPF1に限りなく近づきます。つまり、仮に最終的に損しなかったとしても、確率的にはプラマイゼロで終わる可能性が高いのです。要するにやるだけ時間の無駄なんです。
むろん、統計的に有利なエッジを持ってトレードしている人は、短期的には損が出ても、長期的に利益が出るのならば、くじけずに続けるべきです。途中でやめるのが一番マズイ。
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