ナンパとFXの共通点


ロジカル・トレーダー』(マーク・B・フィッシャー)という本より、引用。

p.230 「痛みなくして得るものなし」という言葉を聞いたことがあるはずだが、これはトレーディングで成功するためには、マーケットが課してくる感情的な苦しみと資金的な痛みに耐えて、負けポジションが勝ちに変わるまで待たなければならないということなのかもしれない。

しかし、私に言わせればこれはまったくナンセンスだ。

一般的な世間における概念や常識などは、時としてトレードでの間違った判断をもたらすことがあります。特に「我慢」とか「忍耐」系の根性論は、トレードする上で大変なマイナスとなることがよくあると思います。

p.230 トレーディングで成功するということは素早く報酬を得られるということである。もし仕掛けてからすぐに有利な方向に動かなければ、即座に損切りしてほしい。

普通、エントリーする時は、順張りであれ逆張りであれ、「ここで入れば利益となっていくはず。もし逆行するとしても(チャート的に)ここまでだから、ストップは●●pipsとしよう」と考えて入るはずです。

すなわち、「利益になる」と思ったポイントで入ったのにすぐにそうならなければ、分析が間違っていたということになるのですから、即座に損切りすべきなのです。そして、また次のチャンスを待てばいい。

これは言ってみればナンパや営業と同じようなもので、脈が無さそうな相手に長時間かけて粘るよりも、すぐ諦めてどんどん手当たり次第に声をかけていったほうが、成功する確率は跳ね上がる。間違った場所やタイミングで努力や忍耐を続けてはいけないのです『ロジカル・トレーダー』にも、「バーで女性に声をかけてダメなら、すぐ次を探すでしょう」という旨のことが書いてあります。

 

すぐに損切りせず、「これは長期投資用だからいいのだ」とかなんとか言って自分の間違いを認めようとしないでいると、あなたの資金はひどい仕打ちを受けます。

「ここからロング(あるいはショート)すれば利益になるはず!」と思っても、見込み違いならすぐ損切り。もし実際に分析した通りになったのなら、ストップを建値に移動した上で、あとは利益をどこまで引っ張るのかはあなたの自由次第です。

ただ、為替は株と比べてボラが小さいし、圧倒的にレンジが多く、トレンド中でも大きな上げ下げがあります。だから損小利大を狙ってあまりに引っ張り過ぎるよりは、「損小利小~利中」くらいを積み重ねたほうが個人トレーダー向きだと思います。

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