RX100レビュー&RX100M2が4万円台になってた件

PC・ソフト・Webサービス等

DSC-RX100

数日前に、ついにRX100(初代機)を買いました。

すでにソニーのHX30Vとキヤノン40Dを持っているのですが、「HX30Vでは画質やボケが物足りない、かと言って40Dは面倒くさくて使う気が起きない」ということで、それらを一挙に解決させる期待を込めてRX100を買うことにしました。

【過去記事】HX30V使用レビュー HX5Vという名機を駆逐するほどではない

ヨドバシ通販で、40,500 円。
10%のポイント還元を考えると、購入時点でのkakaku.com最安値と実質的にほぼ同じなので底値で買えたことになる。
その時点でのM2やM3の値段は、それぞれざっくり言って2万円ずつ上がっていく感じだった。個人的な価値観としては、その価格差がある時点でもう初代RX100に即決。

以下、価格.com形式でレビューを書いてみる。
あくまでも数日使っただけの初発の感想です。

【デザイン】

ツルっとしたシンプルな見た目。
まあ高級感があるのかな、と。

【画質】

これは想像以上に良かった。
既に所有しているHX30Vも小型なわりには十分綺麗でそこそこ満足していた(油絵問題の件には目をつぶるとして)のですが、RX100には度肝を抜かれた。
これは大きな1型センサーのおかげなのか、それとも明るいF1.8ツァイス・レンズのおかげなのか、それともその両者の組み合わせの恩恵なのか。

画質に関わる要素は、「レンズ」「画素数」「画素ピッチ」「高感度ノイズ処理」「色の出方」「JPG現像処理の方法」などなど複数あり、何をもって「画質がいい」と定義するのか難しいところです。しかし僕はRX100は撮ってパッと液晶で見たときに「これはいい!」と思いましたね。

リコーのGRみたいな「オサレ雰囲気いい写真」とまではいきませんが、アレはセンサーがさらに巨大なので別格として。RX100はこのサイズ・この重さでまあ良くやってくれます。

JPG撮って出しでも十分「いい感じ」になりますが、このカメラなら今まで面倒くさそうで敬遠していたRAWにもチャレンジしてみようという気分にさせてくれます。

写真だけでなく動画も、明るいレンズと大きなセンサーのおかげでいい雰囲気で撮れます。いわゆる家庭用ビデオカメラ(5万円前後で買えるようなヤツ)だと、背景をボカした映像はほぼ無理ですが、RX100ならこの値段でそれが実現可能です。

【操作性】

全体的にはコンデジのフラッグシップ(RX1は別として)らしい操作性で、HX30Vよりはかなり良いです。一眼レフと比べてしまうと「しょせんコンデジ」ですが、しかしこのサイズにしては頑張っています。

ただし納得いかないのが本機種の目玉の一つであるはずのコントロールリング。これがまあどうにも使いづらい。クリック感がなく、ヌメーッと中途半端に重たく回る感じ。

たとえば絞り数値を変えるためにこのリングを使うと、クリック感がないので細かな調整がしづらいのと、絞り数値の変化量に対してリングを回す量が大きすぎるのが大問題。

ベストなのはクリック感を持たせてカチカチ回せるようにすることだと僕は思います。どうしてもクリック感を持たせないのであれば、回すフィーリングをもっと改善し、なおかつもっと少ない「回し量」で数値を変化できるようにすべきです。

リングの位置も問題がある。ボディに近すぎて、非常に回しづらいです。僕は成人男性としてはさほど手が大きくないのですが、それでもリングがボディに近くて回しづらいと感じます。

背面のホイールダイヤルの感触はいい感じです。
FNキーがあるのも良い。「?」ボタンはカスタマイズできるようにすべきでしたね。

あとMOVIEボタンは小さくて少し押しづらい。
HX30VのほうがMOVIEボタンは押しやすかったです。

【バッテリー】

写真を100枚撮って動画(2~3分)を数本撮った程度では、電池の残量目盛りが最大のまま、減りませんでした。けっこう持つのでは?

付属品の充電用プラグがデカすぎるうえに形が変(直方体)で、さらにコンセントに差し込むプラグ部分を折りたためないというクソみたいな仕様なのが残念です。なぜこんなところでケチるのだ、ソニーよ。

しかしこれはスマホ用の充電USBケーブルを流用できるので、僕は薄型でプラグが折りたためるものを使っている。こういうヤツね → ELECOM スマートフォン/タブレット用 【超急速充電】 AC充電器 ケーブル一体型 1800mA 1.5m ブラック MPA-ACMA1518BK

汎用的なマイクロUSBケーブルで充電できるようにしたのは素晴らしい。なんでもかんでも独自規格で囲い込んで、純正アクセサリーでチマチマ稼ごうとするセコいソニーにしては英断です。(※まあHX30Vの時点でも既にUSBで充電になってましたけどね)

【携帯性】

コンデジにしてはデカいらしいですが、個人的には全然問題ないです。
一眼レフを持ち出すあの苦労に比べたら、なんとかポッケに入るコイツはすごい。

【機能性】

豊富な機能がありますが、コントロールリングが駄目なせいで、なかなかマニュアルとか細かい設定を使おうという気持ちになれません。

逆に言えばオートでほとんど文句無くサクサク撮れる。
これぞコンデジの真骨頂でしょう。

最短撮影距離・ワーキングディスタンスに関しては、世間で言われている通り、本機の最大の弱点でしょう。まあとにかく寄れなくてイライラする。広角のワイド端はいいのですが、ちょっとズームするともうピント合わなくなってムカつく。僕は別に虫だの花だののマクロ撮影はやらないのですが、普通に人物(赤ちゃん)撮影をするときにでも困る場面が多々ある。

意図的に望遠側にして背景を整理したいときとか、被写体に近いところでズームしたいときとか、「マクロ的な撮影」ではなく普通の撮影場面でかなりイライラします。

RX100はもう広角28mm専用機と割り切って使うのが精神衛生上もいいかもしれません。望遠側は暗いし寄れないし役に立たない。

それとAF(オート・フォーカス)に関してもちょっと弱いところがありますね。
顔認識の精度の問題もあるのでしょうが、どう考えても手前の人物の顔にピントを合わせたい場面なのに、後ろに抜けて背景にピントが合ってしまうことがよくあります。

AFの問題は特に動画のときに顕著。追尾フォーカスを設定して人物の顔にフォーカスさせていたのに、いつのまにかフォーカスが外れてしまったりします。一度外れると、再度ピントを合わせるのにカメラが迷いまくる。じわーっとピントが戻る感じです。それでも人物の顔に戻ってくれればまだ良いのですが、明らかに背景だろうという部分にピントを合わせに行ってしまうことがあるのには閉口する。

明るいレンズ(=被写界深度が浅い)であることの代償として、上記のように動画撮影時のAFでイライラすることは覚悟しておきましょう。これをフルタイム・マニュアルでさっと補正できればいいのですが、前述のようにコントロール・リングがアレなのでちょっと難しいです。

【液晶】

綺麗で、何も不満を感じない。
安心してガンガン使うためにも、液晶保護のための純正シートを買ったほうがいいでしょう。

この純正の保護シートはセミ・ハードタイプ。ペラペラのフィルム・タイプと違い、貼りやすいです。硬いので当然傷などにも強く、指紋も拭き取りやすくなりますので絶対に貼ったほうがいいと思います。値段も品質が良い割にはそう高くはなく、ソニーの純正オプションにしてはお得感が高い一品です。

【ホールド感】

HX30Vのホールド感が完璧だっただけに、比較するとRX100は持ち辛さを感じる。ただし、その見た目ほど持ちづらくはなく、ツルツルした前面でもそんなに指が滑るほどでもないです。

もちろんグリップを着けたほうがホールド感は格段に上がりますが、無くても頑張ればなんとかなるレベルです。まあでも買えるなら買ったほうが、縦位置撮影などもやりやすくなるのでオススメです。

僕はカメラを買うときに同時に純正オプションのグリップ(AG-R2)も注文しました。

しかしこんなものが2000円近くもするとか・・・。ソニーのボッタクリ殿様商売って、こういうセコいことやるから頭に来るんだよね。しかもこのグリップの山(指がひっかかる部分)のアールがキツすぎて、もうちょっとなだらかに出来なかったのかなぁ?と思います。その点、HX30Vのグリップは完璧な形状だった。

そもそもオサレ()なデザインにこだわり過ぎて実用的なホールド性能を犠牲にするとか本末転倒。セブンイレブンのコーヒーマシンをデザインした佐藤可士和にも通ずるイタさを感じる。

【参考リンク】【デザイナーの敗北】セブンイレブンのコーヒーメーカー、オシャレなデザインにしたのに分かりにくいからとラベルを貼られまくる

さらに本機にとって、ほとんど必須とも言えるグリップを標準付属品にせず、高価な別売オプションとするそのセコさ。ソニーらしいダサい商売の一面です。近年ソニーが凋落している原因の一端が垣間見える気がします。

ちなみに純正のソフトキャリングケース「LCS-CSX」も買いましたが、これがけっこうキツキツで出し入れがスムースではありません。開口部が長方形の短辺にあるうえにマチが少なく、口があまり大きく開かないのです。AG-R2を装着した状態でもなんとか入りますが、このケースも2000円近くするわりにはイマイチ。これなら100円ショップで売ってるケースでも良かったかなぁという気がします。

【総評】

あまりにも長くなりましたので、ものすごく簡単にまとめると、以下の2つ。

・とにかく綺麗でいい写真が撮れる! 動画もすごい!

・とにかくソニーはケチでセコい!

以上二点です。

セコさに関しては、
「必須といえるグリップが別売」
「説明書の紙が異常に薄くてペラペラ」
「充電プラグが無駄にデカい」
などなど、なぜそこをケチるのか!?と疑問に思うコストカットの仕方です。

ケチってもたかが知れてる単価のものなのに、わざわざケチって使い勝手を悪くするソニーは頭が悪いのかな? そんなところをケチるぐらいなら、豪華すぎるパッケージをもっとコストダウンしろよと言いたい。まあマーケティング的に箱に高級感を醸し出したいのでしょうけれども、そんなもの買った後には(個人的には買う前でも)どうでもいいことだからねぇ。

しかしまあ、肝心の「写真を撮る」という点においては、一眼ユーザーでもきっと満足できるでしょう。(安い)コンデジしか使ったことが無い人は、革命的な衝撃を受けるでしょう。今は初代RX100の価格がだいぶ安くなってますので、買って損はないと思います。

RX100M2が激安になってた

ところで今日(2014/8/18)、近所のケーズデンキに行ったら、RX100M2が衝撃の価格になってました。
「期間限定セール 49,000円 (価格は店員にご相談ください)」
と書いてある。

今日は月曜日なのに、この衝撃セール特価。
しかも「価格はご相談ください」の文字。
ケーズデンキはよっぽどの特価品でない限り、交渉すれば表示価格よりも安くなる。

現時点で価格.comのRX100M2最安値を調べてみると「57,495円」となっているので、49,000円というのは超絶安い。しかもさらに値引き交渉できる余地があるというのだ。ケーズデンキ、ご乱心か?

僕は数日前にRX100を買ったばかりなので、そのM2の衝撃特価を見ても今さら検討しようがない。もちろん価格交渉などはしなかったから、どこまで下がるのかは確認していない。しかしこれまでの経験上、ケーズデンキは5~10%くらいは値下げに応じてくれる可能性がある。もしも49,000円から10%下げてくれたとしたら、約44,000円だ! これに消費税が加わるとしても、かなり安い。

ここまで値段が下がるのならば、初代RX100との価格差は1万円程度になる。これは非常に悩むところであろう。僕はとにかく軽くて薄いカメラを良しとし、オプションでの拡張はあまりしたくないので、たとえ今日のような特価でM2を見つけても、やっぱり初代RX100のほうを選択する。

RX100M2を買おうと思っていた人は一刻も早くケーズデンキに行くと良いでしょう。
ただし明日以降も同じセールを続けているかどうかは分かりませんが・・・。

コメント

タイトルとURLをコピーしました