SSD導入で知った、凄いバックアップ・ソフト

新しいアーキテクチャのCPUが次々に出てくるので、どんどん買いそびれ、いまだにXPマシンで戦っている。正直Win7のエクスプローラとか使いにくいし、来年Ivyとか控えてるし、XPで何も問題ないし、なかなかタイミングが掴めない。

ってことで、今のマシンで特に不満はないんだけど、とりあえず遊びでシステムドライブをSSDに換装してみることにした。

「速いSSD」による爆速の感動はいずれ買うであろうWin7マシンの時にとっておきたいので、あえて「遅いSSD」を選択した。具体的にはシリコンパワーのE20、32GBモデル。現在のラインナップでは最安クラス。それでもHDDよりはとびきり速くなるはず・・・という実験的な思惑もあって。ところが衝動的に購入を決めたせいで、ちょっと下調べが足りなかった。このモデルは、公称スペック値の時点で現在使ってるHDDよりもシーケンシャル・ライトがかなり遅いということに、買ったあとで気がついた。

まあいいやと気を取り直して、SSDにHDDのCドライブのパーティションを丸ごとクローン・コピー。しかしXPが起動しない。どうやらMBRを修復しないといけないようだ。こちらのサイトを参考にして、TestDiskというソフトにてMBR修復。これでXPの起動に成功。

CrystalDiskMarkにてSSDのベンチを取ってみると、シーケンシャル・リードはHDDよりちょい速くなり、Seqライトは逆にHDDよりも激遅に。期待のランダムに関しても、リードはめちゃ速くなったが、ライトはちょびっとしか向上していない。後述するディスクコピー・ソフトにてSSD向けにアラインメント調整をしたはずなのだが、4Kランダム・ライトは悲惨な結果となってしまった。これではSSDの真価を発揮できない。マザボとの相性とかあるのだろうか?


(左:換装前のHDD ST3500418AS  右:換装後のSSD SP032GBSSDE20S25)

とりあえず完璧ではないけど、その状態でXPを使用した実感。体感的には「まあちょっと速くなったかな」という程度。OS起動はもともと2分くらいだったのが、1分ちょっとに短縮。その他アプリの起動は明らかに速くなった。特に起動が重かったアプリの違いは顕著だ。1万曲くらい取り込んでいるWindows Media Playerの起動は激速になった。起動を終えた後の使用感としては、そんなにHDDのときと変わらない。IEのタブを複数同時に開くとかは速いけど。シーケンシャル・ライトが激遅になってしまった弊害は、今のところ感じられない。特に支障ないのかな?

総評としては、「爆速」というにはほど遠いが、確実にちょっと速くはなった・・・かな?という感じ。まあしょせん4,500円程度で買った激安オモチャだと思えば、こんなものだろう。ダメ元で買ったのでこれでもいいんだけど、どうせなら倍くらいの値段を出しとけば2ランクくらい上がった実感があったかもな~とも思う。SSDは容量多いほど速くなるから。あるいは、おとなしくインテルとかm4とか買っておけば良かったか。

いちおう、XP+SSDでみんながやってる一連のお約束として、各種キャッシュなどをHDDに移動する、とかいうのは一通りやってみた。しかしよく考えたら、そういうアクセス頻度が高くて細かいファイルこそSSDに置かないと意味がないじゃんと思った。HDDには巨大でシーケンシャルなデータ(たとえば動画ファイルとか)を置くべきだ。

別に書き込み寿命なんて気にしてもしょうがないほど激安の値段だし、そもそも2~3年も経てばもっといいものがもっと安く買えるようになる(≒今回買った製品がゴミ同様になっている)に決まっている。それに3年も経てばマシン自体を新調していることだろう。普通に使って2~3年でSSDの寿命が来るわけもない。ってことで、やっぱりキャッシュ類なども全てSSDに戻した。これでどんどん使い倒そうと思っている。また、ページファイルも「無し」にするのではなく、きっちり使用しないと、すぐに「仮想メモリがいっぱいです」とかいってエラーになってまともにXPが動かない。

マイクロソフトもこのように言っている。

ページ ファイルは SSD 上に配置する必要がありますか?

はい。ほとんどのページ ファイル操作は、小規模なランダム読み取りまたはより大規模な順次書き込みです。これらのどちらのタイプの操作も、SSD で適切に処理できます。

実際、通常のページ ファイルの参照パターンおよびそれらのパターンに対する SSD の持つ有利なパフォーマンス特性を考えると、SSD 上に配置するのにページ ファイルより適したファイルはほとんどありません。

いまどきSSDの寿命を気にしてキャッシュやページファイルをHDDに移すなんてのは非常にもったいないと言うか、宝の持ち腐れだと思う。寿命を気にしてSSDの真価を発揮させないとか、本末転倒すぎる。

ところでパーティションのコピーやアラインメントの調整に使ったEaseUS Todo Backupという無料ソフトがすごすぎた。今まで同種のソフトとしてAcronis True Imageという有料ソフトを使っていたが、これは完全に代替できそうだ。フリーなのにAcronisと同等以上の機能を備えている驚異のソフト。信頼性についてはしばらく使ってみないとなんとも言えない。しかし、長年信頼して使ってきたAcronisでも、先日バックアップからのリストアに失敗(なぜかベリファイ済みのバックアップファイルを「Acronisのファイルじゃない」などと言って受け付けてくれない)したので、一気に自分の中で信頼が失墜していたところであった。そこへきてこのEaseUSを知ったので、今後はこれを使っていこうと思っている。

ちなみに換装の手順などサラッと書いているが、ディスクのクローンやその後の起動などでいろいろハマって、実際には結局6時間くらい費やした。あ、「換装」と書いたけど、正しくは「増設」。もともとCドライブとして使っていたHDDは、別のドライブレターに変えてデータドライブとしてそのまま内蔵ドライブとして残してある。

SSDの物理的なマウントについて書くと、3.5インチのシャドウベイ2つは既にHDDで埋まっているので、フロッピー用などにある3.5インチ・ベイの金属枠に、SSDをちょこんと乗っけてテープで軽く固定しただけ。マウント・アダプタなどは使わなかった。どうせ振動する部品でもないし。

☆2011/12/13 追記
しばらく使ってみて分かったことがある。それは、このSSDを導入してもさほど速くはならなかったが、その代わりに「遅くならなくなった」。これは重要だ。今までは、テレビを録画したTSファイルを続けていくつも再生したり、IE8のタブを大量に開いたりしていると、だんだんマシン全体の動作が重くなっていた。要するにスワップ(ページング)が発生するような使い方をすると、明らかに重くなっていたのだ。最終的に再起動しないとその重さが解消されなかった。それが、SSDにしてからはいくら使ってもあまり重くならない。おそらくページファイルをSSDに置いたことによる効果だと思われる。地味だけどすごく快適になる改善だった。やっぱりページファイルはSSDに置くことを強くオススメする。

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