「一度決めたんだから、最後までやり通す」
「乗りかかった船だから、途中で降りない」
こういう考えって、日本では多いですよね。
外国は知りませんが。
学校、部活、会社、どこへ行ってもこのような考え方は根強い。
しかも美徳とされていることが多い。
最後まで一生懸命に頑張る。
それは一見すると、非常に美しい哲学です。
しかし別の視点から見れば、間違ったことでも途中で止められずに突き進み、最悪の事態が起きるまで続けてしまう、誤った精神論・根性論の元ともなります。
実際、それが原因で日本は戦争に負けましたよね。
どう考えても物量で押され、戦略的・戦術的にも継戦不可能なのに、無駄に戦争を続けて玉砕突撃や特攻などしてしまった。
途中で何人かが「これはおかしい」と思っても、言い出せない空気。
途中で変更したり止めたりすることを悪いことだとみなす風潮。
これは上手く行くときはとことん上手くいきますが、逆の方向に行くときはとことん悪い結末を迎えてしまいます。
だから、場合によっては勇気ある撤退、戦略的な撤退が必要なこともあるのです。負けるが勝ち、という言葉もあります。
FXでも、ポジションを持ったが最後、自分の勘を信じて強制ロスカットされるまで耐えてホールドしてやる?! という人がたまにいますが、これは愚の骨頂。
途中で「あ、間違えた」「これは流れがヤバイ」と思ったらすぐに撤退(損切り)すべきなんです。
そういう小さな負けは、むしろ称賛されるべきものです。小さな負けのうちに一時撤退しておけば、挽回のチャンスがまた来る。しかし大きな負けは、いきなり生死にかかわるわけですから。
大東亜戦争で言えば、遅くともマリアナ諸島が陥落した時点で詰んでたんですから、そこですぐに降伏しとけば東京大空襲、沖縄上陸戦や原爆という最悪の事態は避けられたはずだった。結果論からすれば、もっと戦争初期のミッドウェー海戦で空母を失った時点で敗北を認めても良かった。最前線の英霊たちのおかげで今の日本がありますが、いかんせん上層部の軍人が役人的な思考のバカばかりだった(実際、日本軍の機構は官僚システムそのものであった)。
FXでも、強制ロスカットまで戦争を継続してはいけない。
市場は生きるか死ぬかの戦場なんです。
アラブやユダヤやアングロサクソンにボコられる前に、勇気ある撤退を。
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